【失敗しない】外壁塗装は吹き付け塗装がおすすめ!費用相場やメリット・デメリットを解説2024/07/26
「外壁塗装の塗り替えを検討しているけど、どんな工法があるか分からない」「吹き付け塗装って、他の工法と比べてどんなメリットがあるの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、外壁塗装で主流の吹き付け塗装について、メリット・デメリットや費用相場、注意点などを分かりやすく解説します。
1. 外壁塗装の工法
1.1 吹き付け塗装工法とは
吹き付け塗装工法とは、
と呼ばれる工具を用いて、塗料を外壁面に吹き付ける塗装方法です。
コンプレッサーで圧縮した空気を使って塗料を霧状にして吹き付けるため、細かい粒子状の塗料が外壁面に均一に付着しやすく、美しい仕上がりを実現できます。
この工法は、ローラー塗装工法と比較して、凹凸のある外壁面や、複雑な形状の装飾が施された外壁面にも塗料を均一に塗布できるというメリットがあります。
そのため、和風建築や洋風建築など、様々な種類の住宅の外壁塗装に適応できます。
また、吹き付け塗装工法は、塗装作業の効率性が高い点もメリットとして挙げられます。
ローラー塗装工法と比較して、短時間で広範囲を塗装できるため、工期を短縮することができます。
さらに、人件費を抑制できるため、塗装費用を抑えることも可能です。
吹き付け塗装工法には、使用する機材や塗装方法によって、さらに細かい分類が存在します。
例えば、コンプレッサーを用いて圧縮空気を生成し、塗料を霧状に吹き付ける「エアスプレー塗装」や、空気の代わりに高圧のポンプを用いて塗料を微粒子化して吹き付ける「エアレス塗装」などがあります。
それぞれの方法によって、仕上がりの質感や塗料の飛散状況などが異なるため、住宅の構造や外壁材、周辺環境などを考慮して、最適な塗装方法を選択することが重要です。
1.2 ローラー塗装工法とは
ローラー塗装工法とは、ローラーと呼ばれる塗装用の道具を用いて、塗料を外壁面に塗布していく塗装方法です。
ローラーは、円筒形の芯に塗料を含ませることができる素材が巻き付けられており、このローラーを回転させることで、外壁面に塗料を均一に塗布していきます。
ローラー塗装工法は、比較的安価な費用で施工できるというメリットがあります。
また、特別な技術や知識がなくても施工できるため、DIYでも行われることが多い塗装方法です。
しかし、ローラー塗装工法は、凹凸のある外壁面や、複雑な形状の装飾が施された外壁面には、塗料が均一に塗布できないというデメリットがあります。そのため、吹き付け塗装工法と比較して、仕上がりの美しさや耐久性が劣る場合があります。
また、ローラー塗装工法は、塗料の飛散が起こりやすいというデメリットもあります。
そのため、周辺環境に配慮する必要がある場合や、風の強い日には、施工が難しい場合があります。
ローラー塗装工法は、外壁の素材や状態によって、適切なローラーの種類や塗料の粘度が異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
1.3 刷毛塗り塗装工法とは
刷毛塗り塗装工法とは、刷毛を用いて、塗料を外壁面に塗布していく塗装方法です。
刷毛は、毛先が細かく、塗料の含みが良いため、細かい部分や複雑な形状の部分にも、丁寧に塗料を塗布することができます。
刷毛塗り塗装工法は、他の塗装工法と比較して、塗料の飛散が少ないというメリットがあります。
そのため、周辺環境に配慮する必要がある場合や、風の強い日でも、比較的安心して施工することができます。
また、刷毛塗り塗装工法は、塗料の密着性が高く、耐久性に優れているというメリットもあります。
これは、刷毛で塗料を塗布することで、塗料が外壁材の細かな凹凸に入り込みやすくなるためです。
しかし、刷毛塗り塗装工法は、他の塗装工法と比較して、施工に時間がかかるというデメリットがあります。
また、職人の技術力によって、仕上がりの美しさや耐久性が大きく左右されるという点も、デメリットとして挙げられます。
刷毛塗り塗装工法は、主に、細かい部分や複雑な形状の部分の塗装、または、補修塗装などに用いられることが多いです。
工法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
吹き付け塗装工法 |
|
|
ローラー塗装工法 |
|
|
刷毛塗り塗装工法 |
|
|
2. 外壁塗装の吹き付け塗装がおすすめの理由
外壁塗装の方法は、吹き付け塗装以外にもローラー塗装や刷毛塗り塗装などいくつかありますが、多くの場合、吹き付け塗装がおすすめです。
その理由としては、以下のような点が挙げられます。
2.1 美しい仕上がりを実現できる
吹き付け塗装は、塗料を霧状にして吹き付けるため、ローラー塗装や刷毛塗り塗装と比べてムラになりにくく、美しい仕上がりを実現できます。
特に、凹凸のある外壁や、複雑な形状の装飾が施されている外壁でも、均一な塗膜を形成することができます。
外壁塗装の3つの工法|メリット・デメリットを比較|日本塗装工業会
2.2 作業効率が高く、工期を短縮できる
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗り塗装よりも広範囲に塗料を塗布できるため、作業効率が高く、工期を短縮できます。
そのため、足場を組んで行う外壁塗装工事においては、工期短縮は足場代のコストダウンにも繋がり、結果的に総費用を抑えることにも繋がります。
2.3 塗料の飛散が少なく、環境に優しい
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗り塗装と比べて塗料の飛散が少ないため、周辺環境への影響を抑えることができます。
近年、環境問題への意識が高まっている中で、環境に配慮した施工方法として注目されています。
ただし、塗料の種類や風の強さによっては、飛散防止ネットの設置など、適切な対策を講じる必要があります。
2.4 さまざまな塗料を使用できる
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗り塗装と比べて、さまざまな種類の塗料を使用することができます。
そのため、外壁の材質や劣化状況、 desired な仕上がりや機能性などに合わせて、最適な塗料を選ぶことができます。
例えば、遮熱性や断熱性、防汚性、防水性など、機能性塗料も使用可能です。
工法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
吹き付け塗装 |
|
|
ローラー塗装 |
|
|
刷毛塗り塗装 |
|
|
このように、吹き付け塗装は、他の塗装方法と比べて多くのメリットがあるため、外壁塗装におすすめの工法と言えるでしょう。
3. 外壁塗装の吹き付け塗装のメリット
3.1 仕上がりが綺麗
吹き付け塗装は、塗料を霧状にして吹き付けるため、ローラー塗装では難しい凹凸のある外壁にも均一に塗料を密着させることができます。
また、刷毛塗りで起こりやすい塗りムラや刷毛跡が残りにくいため、美しい仕上がりが期待できます。
参考:外壁塗装のローラーと吹き付けどちらが良い?それぞれのメリット・デメリットを解説|外壁リフォームガイド
3.2 工期が短い
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗りに比べて、広範囲を一度に塗装することができます。
そのため、工期を短縮することができ、その分、人件費も抑えることができるため、全体的な費用を抑えることにも繋がります。
参考:外壁塗装の吹き付け工法とは?メリット・デメリットや費用相場を解説|外壁塗装のヌリカエ
3.3 費用対効果が高い
上記のように、吹き付け塗装は、工期を短縮できるため、人件費を抑えられ、結果として、他の塗装方法に比べて費用対効果が高いと言えます。
ただし、使用する塗料や建物の形状、足場の設置費用などによって費用は変動するため注意が必要です。
3.4 その他
メリット | 説明 |
---|---|
様々な模様を表現できる | 吹き付け方を変えることで、様々な模様を表現することができます。 |
塗料の飛散量を調整できる | エアレス塗装とエアスプレー塗装を使い分けることで、塗料の飛散量を調整することができます。 |
4. 外壁塗装の吹き付け塗装のデメリット
吹き付け塗装は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
デメリットを正しく理解しておくことで、後悔のない外壁塗装を実現できるでしょう。
4.1 職人の技術力に左右される
吹き付け塗装は、塗料の噴霧量や塗布する速度、距離などを職人が調整しながら均一に仕上げていく必要があります。
そのため、職人の技術力によって仕上がりに差が出やすいという側面があります。
経験豊富な職人の場合、美しい仕上がりを実現できますが、そうでない場合は、ムラや塗り残しなどが発生する可能性があります。
4.2 塗料が飛び散りやすい
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗り塗装と比較して、塗料が飛び散りやすいという特徴があります。
そのため、近隣の家や車などに塗料が付着しないよう、しっかりと養生を行う必要があります。
養生を怠ると、トラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
また、風の強い日などは、特に塗料が飛び散りやすくなるため、天候にも注意が必要です。
このような飛び散りリスクを軽減するために、近年ではエアレス塗装が主流になりつつあります。
エアレス塗装は、空気を使用せずに塗料を噴霧するため、飛び散りを抑えられます。
4.3 費用が高くなりやすい
吹き付け塗装は、ローラー塗装と比較して、使用する塗料の量が多くなる傾向があります。
そのため、費用が高くなりやすいというデメリットがあります。また、職人の技術力が必要となるため、人件費も高くなる傾向があります。
しかし、吹き付け塗装は、ローラー塗装と比較して、工期を短縮できるというメリットがあります。
そのため、足場代などの費用を抑えられる場合があり、トータルコストで考えると、必ずしも高くなるとは限りません。
項目 | ローラー塗装 | 吹き付け塗装 |
---|---|---|
費用 | 安価 | やや高価 |
工期 | やや長い | 短い |
仕上がり | 均一な仕上がりは難しい | 均一で美しい仕上がり |
耐久性 | 標準的 | 高い |
出典:外壁塗装のローラー塗装とは?メリット・デメリット、費用相場、注意点などを解説|ヌープロ
4.4 湿度の影響を受けやすい
吹き付け塗装は、塗料の乾燥が遅く、湿度の影響を受けやすいという側面があります。
そのため、湿度が高い日や雨天時は、塗装工事を避けなければなりません。
もし、湿度が高い状態で塗装を行ってしまうと、塗料が膨れてしまったり、剥がれやすくなってしまったりする可能性があります。
5. 外壁塗装の吹き付け塗装の費用相場
外壁塗装の費用は、家の大きさや形状、使用する塗料の種類、足場の設置の有無などによって大きく異なります。
そのため、一概にいくらとは言えませんが、一般的な目安として、吹き付け塗装の場合、以下の表のような費用相場が考えられます。
項目 | 費用相場 |
---|---|
足場代 | 700円~1,500円/㎡ |
高圧洗浄 | 100円~300円/㎡ |
下地処理 | 500円~1,500円/㎡ |
塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り) | 1,500円~3,500円/㎡ |
付帯工事費(シーリング工事など) | 50,000円~200,000円 |
上記はあくまでも目安であり、使用する塗料の種類や建物の状態、業者によって費用は大きく変わります。
そのため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
また、見積もり内容をよく確認し、不明点があれば必ず質問するようにしましょう。
5.1 吹き付け塗装の費用目安
吹き付け塗装の費用は、使用する塗料の種類や建物の形状、足場の設置の有無などによって異なりますが、一般的な目安として、1㎡あたり2,000円~4,000円程度と言われています。
参考:外壁塗装の費用相場|一括見積もりで失敗しない【外壁リフォームガイド】
例えば、延床面積が100㎡の家の場合、外壁塗装の面積は70㎡程度が一般的です。
そのため、1㎡あたり3,000円の吹き付け塗装を行うと、塗装工事費だけで21万円程度かかる計算になります。
5.2 ㎡単価と坪単価
外壁塗装の費用相場を調べる際、「㎡単価」と「坪単価」の2つの表記方法があります。
5.2.1 ㎡単価
㎡単価は、1平方メートルあたりの費用を表したものです。外壁塗装の費用相場は、一般的に㎡単価で表示されることが多いです。
5.2.2 坪単価
坪単価は、1坪(約3.3㎡)あたりの費用を表したものです。㎡単価に比べて、坪単価の方がイメージしやすいという方もいるかもしれません。
㎡単価と坪単価は、以下の式で換算することができます。
- 坪単価 = ㎡単価 × 3.3
- ㎡単価 = 坪単価 ÷ 3.3
5.3 家の大きさ別の費用目安
家の大きさ別に、吹き付け塗装の費用目安を見ていきましょう。
家の大きさ | 延床面積 | 外壁面積の目安 | 費用相場の目安 |
---|---|---|---|
20坪 | 66㎡ | 45㎡ | 13.5万円~18万円 |
30坪 | 99㎡ | 65㎡ | 19.5万円~26万円 |
40坪 | 132㎡ | 90㎡ | 27万円~36万円 |
上記はあくまでも目安であり、使用する塗料の種類や建物の状態、業者によって費用は大きく変わります。
そのため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
また、見積もり内容をよく確認し、不明点があれば必ず質問するようにしましょう。
6. 外壁塗装の吹き付け塗装の種類
吹き付け塗装には、大きく分けて「エアレス塗装」と「エアスプレー塗装」の2種類があります。
それぞれの特徴を理解した上で、最適な工法を選びましょう。
6.1 エアレス塗装
エアレス塗装は、空気の圧縮ではなく、ポンプの圧力で塗料を霧状に噴射する工法です。
エアスプレー塗装と比較して、塗料の飛散が少なく、厚塗りも得意とするため、外壁塗装で広く採用されています。
6.1.1 エアレス塗装のメリット
- 塗料の飛散が少ない:近隣への配慮が必要な住宅密集地でも安心です。
- 厚塗りが可能:高い防水性や耐久性が期待できます。
- 工期が短い:短期間で施工が完了するため、足場代などのコスト削減にもつながります。
6.1.2 エアレス塗装のデメリット
- 塗料の粒子が粗い:エアスプレー塗装と比較して、仕上がりの滑らかさには劣ります。
- 設備費用が高い:エアスプレー塗装と比較して、導入コストがかかります。そのため、小規模な塗装業者では取り扱っていない場合もあります。
6.1.3 エアレス塗装が向いているケース
- 住宅密集地
- 広い面積の外壁
- 高い防水性や耐久性を求める場合
6.2 エアスプレー塗装
エアスプレー塗装は、コンプレッサーで圧縮した空気を使って塗料を霧状に噴射する工法です。
エアレス塗装と比較して、きめ細かい美しい仕上がりを得意とします。
6.2.1 エアスプレー塗装のメリット
- 仕上がりが綺麗:細かい霧状に塗料を噴射するため、滑らかで美しい仕上がりを実現できます。
- 凹凸のある面にも塗装しやすい:複雑な形状の外壁にも均一に塗装できます。
6.2.2 エアスプレー塗装のデメリット
- 塗料の飛散が多い:エアレス塗装と比較して、塗料の飛散が多いため、近隣への配慮が特に重要になります。
- 厚塗りが難しい:一度に厚塗りすると、塗料が垂れてしまう可能性があります。
そのため、複数回に分けて塗装する必要があり、工期が長くなる傾向にあります。
6.2.3 エアスプレー塗装が向いているケース
- 模様をつけたい場合
- 細かい部分の塗装
- 仕上がりの美しさを重視する場合
6.3 エアレス塗装とエアスプレー塗装の比較
それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、エアレス塗装とエアスプレー塗装の違いを以下の表にまとめました。
項目 | エアレス塗装 | エアスプレー塗装 |
---|---|---|
塗料の飛散 | 少ない | 多い |
仕上がり | やや粗い | 滑らかで綺麗 |
厚塗り | 得意 | 苦手 |
工期 | 短い | 長い |
費用 | 高め | やや安価 |
どちらの工法が適しているかは、外壁の材質や形状、周辺環境、予算などを考慮して判断する必要があります。
専門業者に相談し、最適な工法を選んでもらいましょう。
例えば、日本ペイント株式会社のウェブサイトでは、塗装工法について詳しく解説されています。
7. 外壁塗装の吹き付け塗装の注意点
外壁塗装の吹き付け塗装は、メリットが多い一方で、いくつか注意点があります。
事前に注意点やリスクを理解しておくことで、失敗のリスクを減らし、より満足度の高い外壁塗装を実現できます。
7.1 悪徳業者に注意
外壁塗装業界には、残念ながら悪徳業者が存在します。
悪徳業者は、言葉巧みに契約を迫り、高額な料金を請求したり、手抜き工事をしたりすることがあります。
トラブルに巻き込まれないためには、信頼できる業者選びが重要です。
7.1.1 悪徳業者の特徴
* 訪問販売や電話勧誘でしつこく勧誘してくる
* 極端に安い価格を提示してくる
* 契約を急がせる
* 工事内容の説明が曖昧
このような特徴に当てはまる業者は、悪徳業者の可能性があるので注意が必要です。
7.1.2 優良業者選びのポイント
* 複数の業者から見積もりを取る
* 見積もり内容を比較検討する
* 業者の評判や実績を確認する
* 資格や保証内容を確認する
* しつこい勧誘や不明瞭な説明をする業者は避ける
時間をかけて慎重に業者を選ぶようにしましょう。
7.2 塗料の選定
外壁塗装には、様々な種類の塗料があります。
塗料によって、耐久性や耐候性、防汚性、価格などが異なります。
建物の立地条件や周辺環境、予算などを考慮して、最適な塗料を選ぶことが重要です。
7.2.1 塗料の種類
塗料の種類 | 特徴 | 耐久年数 | 価格 |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 安価だが、耐久性が低い | 5~8年 | 安価 |
ウレタン塗料 | アクリル塗料よりも耐久性があり、価格と性能のバランスが良い | 7~10年 | 中程度 |
シリコン塗料 | 耐久性、耐候性、防汚性に優れている | 10~15年 | やや高価 |
フッ素塗料 | 耐久性、耐候性、防汚性が非常に高い | 15~20年 | 高価 |
7.2.2 塗料選びのポイント
* 建物の立地条件や周辺環境を考慮する
* 必要な性能(耐久性、耐候性、防汚性など)を検討する
* 予算と相談する
* 専門家の意見を参考にする
7.3 近隣への配慮
外壁塗装工事は、騒音や臭いの発生を伴うことがあります。
また、塗料の飛散の可能性もあるため、近隣住民への配慮が欠かせません。
7.3.1 近隣への配慮事項
* 工事前に近隣住民に挨拶をする
* 工事の時間帯に配慮する
* 塗料の飛散防止対策を徹底する
(養生シートの設置など)
* 騒音や臭いに関する苦情があれば、真摯に対応する
近隣住民とのトラブルを避けるためにも、配慮を心がけましょう。
8. 外壁塗装の吹き付け塗装に関するよくある質問
8.1 吹き付け塗装に向かない外壁材は?
吹き付け塗装は、ほぼすべての外壁材に施工できます。モルタルやサイディングはもちろん、ALCや金属サイディングにも施工可能です。
しかし、一部の外壁材では、吹き付け塗装が適さない場合があります。
8.1.1 窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントと繊維質を混ぜて板状に成形した外壁材です。
デザインやカラーバリエーションが豊富で、近年多く用いられています。しかし、窯業系サイディングは、塗料との密着性が低い場合があります。そのため、吹き付け塗装を行う場合は、下地処理を丁寧に行う必要があります。
8.1.2 金属系サイディング
金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属を成形した外壁材です。
耐久性や耐火性に優れているため、近年人気が高まっています。
しかし、金属系サイディングは、塗料が密着しにくい場合があります。
そのため、吹き付け塗装を行う場合は、専用の塗料を使用する必要があります。
また、築年数が経過している場合は、外壁材の劣化状況によっては、吹き付け塗装ではなく、カバー工法や張り替え工法などの他のリフォーム方法を検討する必要がある場合もあります。
8.2 吹き付け塗装はDIYでもできる?
吹き付け塗装は、ローラー塗装や刷毛塗り塗装に比べて、専門的な知識や技術が必要となるため、DIYには不向きです。
吹き付け塗装をDIYで行う場合は、以下の様なデメリットがあります。
* 仕上がりが悪くなる可能性が高い:吹き付け塗装は、塗料の粘度調整や吹き付け圧の調整などが難しく、均一な塗膜を形成するのが困難です。DIYで行うと、ムラやタレが発生しやすく、仕上がりが悪くなる可能性があります。
* 塗料が飛び散りやすい:吹き付け塗装は、塗料が霧状になって飛び散るため、周囲に塗料が付着する可能性があります。養生をしっかり行わないと、近隣トラブルに発展する可能性もあります。
* 塗料や機材の費用がかかる:吹き付け塗装に必要な塗料や機材は、ホームセンターなどで購入できますが、高価なものが多いです。また、DIYで使用する場合は、一度しか使用しない可能性が高いため、費用対効果が悪いです。
外壁塗装は、住宅の美観を維持するだけでなく、建物の寿命を延ばすためにも重要なメンテナンスです。そのため、専門業者に依頼することをおすすめします。
8.3 吹き付け塗装の耐用年数は?
吹き付け塗装の耐用年数は、使用する塗料の種類や環境によって異なりますが、一般的には10年〜15年程度と言われています。
塗料の種類 | 耐用年数の目安 |
---|---|
アクリル塗料 | 7年〜10年 |
ウレタン塗料 | 10年〜15年 |
シリコン塗料 | 13年〜18年 |
フッ素塗料 | 15年〜20年 |
上記はあくまでも目安であり、実際には、以下のような要因によって、耐用年数は大きく変わります。
* 使用した塗料のグレード:同じ種類の塗料であっても、グレードによって耐用年数は異なります。
一般的に、グレードが高い塗料ほど、耐用年数は長くなります。
* 施工業者の技術力:施工業者の技術力によっても、耐用年数は大きく変わります。
適切な下地処理や塗装を行わないと、塗膜の剥がれや劣化が早まり、耐用年数が短くなる可能性があります。
* 建物の立地条件:日当たりや風通しの良い場所、雨や風の影響を受けにくい場所など、建物の立地条件によって、耐用年数は異なります。
* メンテナンス状況:定期的なメンテナンスを行うことで、塗膜の状態を良好に保ち、耐用年数を延ばすことができます。
具体的には、1年に1回程度は、外壁の点検を行い、汚れやカビなどを落とすようにしましょう。
耐用年数を延ばすためには、これらの要因を考慮し、適切な塗料を選び、信頼できる施工業者に依頼することが大切です。
9. まとめ
外壁塗装の工法の一つである吹き付け塗装は、ローラー塗装と比べて均一な塗膜を作りやすく、工期が短いといったメリットがあります。
しかし、職人の技術力によって仕上がりに差が出やすいというデメリットも。
費用は家の大きさや形状、使用する塗料によって異なりますが、一般的な2階建て住宅の場合、約80万円から150万円が相場です。
業者選びの際は、複数の業者から見積もりを取り、実績や評判などを比較することが大切です。
しっかりと比較検討し、納得のいく外壁塗装を行いましょう。