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ガルバリウム鋼板の厚みと耐久性について詳しく解説2024/05/01

1. ガルバリウム鋼板とは?

ガルバリウム鋼板は、亜鉛めっき鋼板の一種で、亜鉛に加えて少量のアルミニウム、ケイ素を表面に合金メッキした鋼板です。

亜鉛めっき鋼板よりも耐食性に優れており、近年、建築材料や工業用材料として広く使用されています。

 

ガルバリウム鋼板の種類

ガルバリウム鋼板には、大きく分けて以下の3種類があります。

 亜鉛めっき鋼板

亜鉛めっき鋼板は、鋼板に亜鉛をメッキしたもので、ガルバリウム鋼板よりも安価ですが、耐食性は劣ります。

 溶融亜鉛めっき鋼板

溶融亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板よりも厚い亜鉛層を形成しており、耐食性に優れています。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、亜鉛めっき鋼板にアルミニウムとケイ素を合金メッキしたもので、亜鉛めっき鋼板と溶融亜鉛めっき鋼板の両方の利点を兼ね備えています。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板は、以下の特徴があります。

耐食性

ガルバリウム鋼板は、亜鉛めっき鋼板よりも耐食性に優れており、錆びにくいため、長く使用することができます。

加工性

ガルバリウム鋼板は、切断、曲げ、溶接などの加工が容易です。

塗装性

ガルバリウム鋼板は、塗装性にも優れています。

経済性

ガルバリウム鋼板は、ステンレス鋼などの他の耐食性鋼板よりも安価です。

2. ガルバリウム鋼板の厚み

ガルバリウム鋼板の厚みは、0.15mmから1.2mm程度まであります。

一般的に、厚いほど耐食性に優れていますが、重量も増えるため、用途に合わせて適切な厚みを選択する必要があります。

 

 ガルバリウム鋼板の標準厚み

ガルバリウム鋼板の標準的な厚みは、以下の通りです。

屋根材: 0.4mm~0.6mm
外壁材: 0.4mm~0.5mm
ダクト: 0.5mm~0.8mm
構造材: 0.8mm~1.2mm

ガルバリウム鋼板の用途別推奨厚み

ガルバリウム鋼板の用途別推奨厚みは、以下の通りです。

沿岸地域: 0.5mm以上
酸性雨の影響を受ける地域: 0.6mm以上
積雪寒冷地域: 0.6mm以上

 ガルバリウム鋼板の厚みによる耐久性の違い

ガルバリウム鋼板の厚みは、耐久性に大きく影響します。
厚いほど亜鉛層が厚くなり、腐食しにくくなります。

 

3. ガルバリウム鋼板の耐久性

ガルバリウム鋼板の耐用年数は、使用環境によって異なりますが、一般的に10年~20年程度と言われています。

ガルバリウム鋼板の耐食メカニズム

ガルバリウム鋼板の耐食メカニズムは、以下の通りです。

亜鉛めっき層による陰極防食: 亜鉛は鉄よりも腐食しやすい金属であり、亜鉛めっき層が鉄を陰極に、自身が陽極になることで鉄を腐食から守ります。
アルミニウムによる不動態皮膜の形成: アルミニウムは、空気中の酸素と反応して不動態皮膜を形成し、鉄を腐食から守ります。
ケイ素による亜鉛めっき層の安定化: ケイ素は、亜鉛めっき層の結晶構造を安定化させ、腐食しにくくします。

 ガルバリウム鋼板の耐用年数

ガルバリウム鋼板の耐用年数は、以下の要素によって大きく左右されます。

大気環境: 沿岸地域や酸性雨の影響を受ける地域では、内陸部よりも耐用年数が短くなります。
使用条件: 雨や風雪にさらされる場所で使用される場合、屋根や外壁材などのように常に屋外に露出される場合よりも耐用年数が短くなります。
表面処理: 塗装やクロメート処理などの表面処理を施すことで、耐用年数を延ばすことができます。

ガルバリウム鋼板の耐久性に影響を与える要因

大気環境

ガルバリウム鋼板は、大気環境の影響を受けやすい金属です。特に、沿岸地域や酸性雨の影響を受ける地域では、塩分や酸性物質による腐食が進みやすくなります。

使用条件

ガルバリウム鋼板は、使用条件によっても耐久性が左右されます。雨や風雪にさらされる場所で使用される場合、屋根や外壁材などのように常に屋外に露出される場合よりも耐用年数が短くなります。

表面処理

ガルバリウム鋼板に塗装やクロメート処理などの表面処理を施すことで、耐用年数を延ばすことができます。表面処理は、亜鉛めっき層を保護し、腐食を防ぐ効果があります。

ガルバリウム鋼板の厚みと耐久性の選び方

ガルバリウム鋼板の厚みと耐久性を適切に選ぶためには、以下の点を考慮する必要があります。

 使用目的:ガルバリウム鋼板を使用する目的によって、必要な耐久性が異なります。例えば、屋根材や外壁材などのように常に屋外に露出される場合は、より厚いガルバリウム鋼板を選択する必要があります。

設置環境:ガルバリウム鋼板を設置する環境によっても、必要な耐久性が異なります。沿岸地域や酸性雨の影響を受ける地域では、より厚いガルバリウム鋼板を選択する必要があります。

予算:ガルバリウム鋼板は、厚いほど高価になります。予算を考慮しながら、必要な耐久性を満たす厚さのガルバリウム鋼板を選択する必要があります。

5. まとめ

ガルバリウム鋼板は、耐食性に優れ、加工性、塗装性、経済性にも優れた鋼板です。
厚みによって耐久性が異なるため、用途や設置環境に合わせて適切な厚みを選択することが重要です。