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台風での雨漏りと火災保険のはなし2021/09/27

1.はじめに

 

「台風で突然雨漏りが発生した!」というご相談を、毎年多くの方からお寄せいただきます。

特に日本全国で甚大な被害があった、2019年の台風15号・19号の襲来の際には、たくさんのお客様からお問い合わせをいただきました。

 

雨漏りの発生には、必ず原因があります。

原因を見誤ると、せっかく修理を行っても、雨漏りが再発します。

 

台風で多くの建物が被災すると、不安を煽り、法外な金額で工事を勧める、悪質な業者が湧いてきます。

この手の業者は、工事の内容もいい加減なことが多いです。

突然の雨漏りが発生すると、どうすればいいのか、心配になることもあるかと思いますが、

まずは落ち着いて、原因と対策を考えましょう。

 

 

2.台風での雨漏りとその原因

 

台風での雨漏りの発生要因は、大きく分けて、次の2つが考えられます。

適切な工事を行うためにも、建物を調査した上で、原因を見極めることが肝要です。

 

①建物が破損し、雨漏りするようになったケース

激しい風雨により、屋根の板金が飛ばされたり、瓦に破損やズレが生じたりすることがあります。

また飛来物により、建物の外壁や屋根が傷つき、雨漏りの原因に繋がることもあります。

 

②以前から雨漏りする状況にあったが、台風で雨漏りが発覚したケース

強風を伴う雨により、笠木の内部など、普段の雨では水がかかりにくい箇所に、水が入り込むことがあります。

激しい雨によって、バルコニーや屋上の排水能力が追い付かなくなることで、水位が上昇し、普段の雨では水が入りにくい、防水層の劣化部分や、サッシの掃き出し口などから水が室内へ浸入することがあります。雨樋や配管へゴミが詰まることも、排水能力が低下する一因です。

 

 

3.火災保険で雨漏りは直せるか?

 

火災保険は「火災の被害に対する保険」というイメージをお持ちの方が多くいらっしゃいますが、ほとんどの場合、自然災害や事故による被害も、補償の対象に含まれます。

台風も「自然災害」として扱われ、火災保険でその被害を補償してくれます。

 

ここで大事になってくるのは、「その雨漏りは、台風が原因で発生したものか」ということです。

台風による雨漏りと認定されれば、保険による補償を受けられる可能性が高いですが、雨漏りの原因を「経年劣化」と認定されると、火災保険の適用の対象外になってしまいます。

具体的には、先日の雨漏りの発生要因のうち、①は保険適用の対象、②は対象外となる可能性が高いです。

しかしながら、ご契約の保険内容によっては、台風による被害として認められるケースや、お見舞金が出るケースがありますので、一度保険会社様にご確認をいただいても宜しいかと思います。

また築10年未満で雨漏りが発生した場合は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づき、建築業者に瑕疵担保責任が発生致しますので、建築業者にご相談ください。

 

 

4.保険申請の手順

 

建物が被害を受けたら、まずはご契約の保険会社に報告しましょう。

火災保険の対象かどうか、また今後の流れについて、ご説明があると思います。

おそらく、保険金の請求書類や、修理に係るお見積書、被害状況の写真の提出が必要になるかと存じます(私共にご相談いただけましたら、無料でお見積りや写真のご用意を致します)。

上記の資料を提出すると、保険会社の方で審査が行われ、金額が確定し、ご契約者様の口座に保険金が支払われます。審査に当たっては、保険会社の鑑定人が現場調査に来ることもあります。

 

 

5.火災保険を賢く使う

 

火災保険を利用して建物破損部の修繕を行う際、箇所によっては外部に足場を組む必要があります。火災保険は、足場の設置に係る費用も賄うことができます。

この足場を利用して、外壁や屋根の塗装を行うことで、塗装工事の中で少なからずのウェイトを占める、足場工事の費用を抑えることができるのです。

「そんなことして大丈夫なの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、保険の申請の内容通りに工事をしていれば、何ら違法性はありません。「ピンチはチャンス」ではありませんが、もし火災保険を使うシチュエーションが訪れてしまったら、これを機に、外壁塗装などの建物リフォームをご検討いただくのも宜しいかと存じます。

 

 

6.悪質な業者にご注意 – 保険金詐欺にならないために

 

インターネット上では「火災保険を使って無料で外壁塗装ができます!」と謳う事業者の広告を多く見かけます。しかしながら、先述の通り、火災保険の適用対象となるのは、台風等で被災した箇所の修繕や、その工事の為の仮設足場工事に係る費用です。多くの場合、外壁塗装工事そのものの費用を、全額火災保険で賄うことは、難しいと思われます。

中には、実際には行わない工事や、必要性のない工事を項目に入れたり、通常の工事の数倍以上の金額でお見積り・保険申請を行ったり、極めつけは自ら建物を壊したりして、多額の保険金を入手しようとしたりする業者もいるようです。これらの行為は保険金詐欺にあたり、業者のみならず、ご契約者様も罰せられることがあります。犯罪の片棒を担がないよう、くれぐれも注意が必要です。

このような悪質かつ常習性のある業者は、保険会社からも「特定事業者」と呼ばれ、彼らが提出する見積りに対しては、厳しい査定がされるようになります。このような業者は、訪問販売のタイプに多く見られます(事務所を構えず、トラブルがあったら、名前を変えて逃げてしまうのです)。保険申請は同一の被害に対して一度しか出せませんので、もし悪質な業者で見積りを取り、正当な査定が受けられなかったら、かえって損をしてしまうことになりかねません。

 

私共が主に工事を行っている、板橋区・練馬区においても、「近くで工事をしていて、お宅の屋根が破損を見つけた。早期に工事をしないと危ない」「保険で直せるから、無料で工事ができる。資料作成のために屋根に上がって見させてほしい」と訪問して回る、職人風の業者がいらっしゃるようで、お客様から度々ご相談をいただきます。

私共の事務所近くのお客様で、言われるがままに業者を屋根に上げてしまい、「こんな風になってました!このままだと雨漏りしますよ」と、ひびが入っていた屋根を割られて降りてきた事例がありました。軽度なひび割れならシール等の補修で直せますが、屋根を割られて持ってきてしまうと、屋根材の差し替えが必要になり、工事が大掛かりになってしまいます。私共も屋根を拝見しましたが、雨漏りがしている様子もなく(ほとんどのお家は、屋根材の下に防水シートが貼られており、屋根材が破損してもすぐに雨漏りすることはありません)、屋根材の部分的な交換で解決できました。ちなみに、この業者は修理の見積りも出してきたのですが、私共の出したお見積りよりも「ゼロが一つ多い」金額だったそうです。

 

 

7.おわりに

 

これまでの話をまとめると、

①台風での雨漏りは、原因を見極め、適切な修理を行うことが肝心です。

②原因によっては、火災保険で修理することもできます。修理の足場を外壁塗装に使うこともできますが、塗装工事自体の費用を保険で賄うのは難しいです。

③悪質な業者にご注意。保険金詐欺に巻き込まれたり、お家を意図的に壊されたりするおそれがあります。訪問業者は疑ってかかりましょう。決して屋根には上げないでください。

といったところでしょうか。

 

「そうはいっても、どこの業者に相談したらいいか分からない」という方は、ぜひ私共「株式会社 麻布」に、お気軽にご相談ください。雨漏りのエキスパートが、現場調査に伺います。適切な保険申請も、お手伝いさせていただきます。